2018年9月28日。
ずっと雨ばかりだった合間にスッキリと晴れ渡った日、狙ったような快晴の中、中央アルプス・千畳敷カールに行ってきました。
千畳敷カール
「千畳敷」という名前のついた地は、日本のあちこちにありますね。
文字のごとく、千畳あるような広大な景観が望めるところによくついている名前です。
で、「カール」とは、日本語にすると「圏谷」。
氷河地形の一種で、氷河の浸食によってできた、お椀なような丸い形の谷のことを言います。
カールはドイツ語ですね。
お菓子じゃないですよー(笑)
登山をやっていると、このカールにはよく出くわしますね。
日本の高い山には、カールを含む氷河地形が残っています。
(ここ何年かは氷河自体も残っていることがわかってきています)
中央アルプスにある「千畳敷カール」は、千畳あるような広さをもったカールということですね。
稜線から見ると、よくわかりますね。
氷河が丸く削りとった地形の底には、窪地ができています。
この窪地の標高が、2612m。
この2612m地点まで、麓の長野県駒ヶ根市から駒ヶ岳ロープウェイがかかっていて、1年中アクセスすることができます。
ロープウェイの終点には千畳敷ホテルもあって、こちらも通年営業しています。
おすすめの季節は、雪が溶けたところから高山植物が咲いてゆく初夏(7月上〜中旬)と、紅葉の季節。
楽ちんに高山を楽しめることもあって、夏や紅葉シーズンは多くの人で賑わいます。
2018年の紅葉
麓の街・駒ヶ根駅前の標高が676m。
千畳敷カールとは、約2000mぐらいの標高差があります。
これだけ標高差があるため、気温も違うわけで(10℃は違います)、季節感もズレがあります。
千畳敷カール付近(2500m前後)の紅葉は例年9月下旬からがシーズン。
過去に何回か紅葉を狙って千畳敷に上がっていますが、だいたい9/20頃から狙いを定めて、天気と混み具合と相談します。
今年は運良く、9/28に行く予定ができたので、どうかなぁ〜? と思いながら上がりました。
う〜ん。
今年は残念賞かなぁ。(苦笑)
秋雨前線が横たわり長雨が続いたので、紅葉する前に葉が落ちてしまったような印象。
ところどころナナカマドは残ってましたが、まだ真っ青でした。
他の山域から、今年の紅葉は早めに進んでいるようだったので、見頃は逃してしまった感じでした。
それでも、真っ青な青空に、心は爽快でしたよ。
やっぱり山はええです。
いるだけで幸せ!
以下の写真は、2012年10月8日のもの。
こればっかりは自然が創り出すものなんでね。
年によって、なんとも言えませんね。
因みに、この2012年の時は激混みでして、朝イチで並んだのに待ち時間に次ぐ待ち時間で、千畳敷カールに着くまでに3時間ほどかかりました。
(通常なら駐車場からバス30分、ロープウェイ7分です)
下りも、ロープウェイ2時間待ち。
待ってる間にガスって気温が下がり、めっちゃ寒かったことを覚えています。
低体温症起こすかと思いました。
それを思えば今年(2018年)は非常にスムーズに、待ち時間ナシで上がれました。
同じような快晴の1日でしたが、平日と週末の差は大きいですね。
宝剣山荘まで山歩き
時間の制限はありましたが、宝剣山荘までちょっとだけ山歩きを楽しんできました。
ゆっくり歩いて、1時間もあれば行けます。
ただし、遊歩道から先は登山道なので、軽い気持ちで行くのは止めましょう。
浄土乗越までは落石も多い場所なので、観光気分で行くのは禁物です。
ロープウェイで近くまで来れますが標高は2600mあります。
それなりの装備を持って、行ってくださいね。
浄土乗越まで行くと稜線に出ます。
今まで見えなかった景色を見ることができるので、気分が変わりますね。
宝剣山荘の西側にまわり、木曽谷もちょっとだけ。
先日、一時的に山頂に行けるようになった御嶽山が見えました。
この日は噴煙は上がってなかったですね。
僅かな時間しか滞在できませんでしたが、やっぱり稜線はいいですねぇ。
温かい飲み物を一杯だけ飲んで、下山しましたが、ホントは昼寝して、まったりしたかった!
今度は昼寝とまったり目的で、また来ようと思います。
アクセスは駒ヶ岳ロープウェイ
ロープウェイで下る途中の紅葉がきれいでした。
今年は紅葉が山を下るのは早めのようですね。
公式サイトではライブカメラや、ロープウェイの混雑状況が確認できます。
ロープウェイまでのバスの時間も調べられるので、行かれる際はチェックをお忘れなく!
また、秋の千畳敷カールは晴れれば暖かいものの、ひとたびガスに巻かれると寒いです。
天候の急変に備えられるような服装でお出かけください。
フリースやウールのセーター、寒がりな方は薄手のダウンジャケット等もお持ちくださいね。
風を通さないウインドブレーカーのようなもの(あれば登山用カッパが一番)も必ずお持ちください。
山ですから、晴れていても突然ガスに巻かれることはよくあります。