心肺停止で倒れた夫のよみがえり日記 14日目
2018年8月7日(火)
お休み
昨日は、倒れてはじめて通院休暇をもらった。
倒れて12日間。
往復2時間を運転し、病院に滞在していると、ほぼ半日がかりになってしまう。
会社員時代、通勤していた距離なので遠いとは思わないけれど、暑さもあって疲れが溜まっているのは明らかだ。
朝起きて、温泉行こうかなとか、ボディメンテナンスに行こうかな、とか、いろいろ考えた。
今、一番したいことは何?
自分に問うと、
森に行きたい。
自然の中に溶け込みたい
という声が聞こえてきた。
こんな状態でもやっぱり一番行きたいのは自然の中なんだ…
自分の奥底から湧いてくる欲求に改めて、ホントに好きなんやなぁ と思った。
考えれば、しばらく森にも、自然の中にも行ってない。
けんちゃんと、5月にふらりと行った上高地が最後な気がする。
けんちゃんが倒れなければ、先週末は山に行きたいと思っていた。
残念ながら山には行けなかったし、今この状態で、ひとりでふらりと出かけてゆく気力も体力もない。
結局夕方まで家で寝ていた。
なんだかんだ言っても、睡眠も足りてない。
食生活もひどいもんだ。
悪循環だとわかっていても、自分のことはどうしても後回しになる。
1日何も考えずにひたすら眠って、体を休めることができたのは、体には優しくできただろう。
これからは毎日行かなくても、2-3日に1度程度でいいよね ってことにもなったので、「行かなくていい」と思えるだけでも、気分的にラクになる。
病院に行かなくていい日を作るのは、体力的にも、精神的にも、ゆとりになっていくだろうな。
室内歩行許可とパンツ
昨日は心電図、採血、レントゲン検査があった。
左腕のリハビリも始まった。
今日は髪も洗ってもらえたようで、とてもご機嫌な画像付きのメールもやってきた。
夕方病院を訪ねると、パンツが欲しいという。
室内の歩行許可が出て、誰の助けもなくトイレに行けるようになったのだ。
それに伴って、紙パンツからも解放!
介助してもらいながらトイレには行っていたけど、紙パンツのままだったのだ。
蒸れるし、テープの後で痒みも出ていたので、解放されて大喜びだった。
でも、急に言われても持ち歩いているわけじゃないから、院内のコンビニで購入。
あわせて、リハビリに行くのに使う院内スリッパも購入する。
そっか。
病院にはけんちゃんの服はない。
靴もない。
ずっと寝間着のまま。
それが当たり前になってる。
けんちゃんの衣類はなにひとつもないんだ。
でも、いつか自分の服を着て、靴を履いて、退院する日が来る。
そんなこと考えたら、一人ニヤニヤしてしまった。
トランクス片手に。
めっちゃ怪しい人じゃん。
でも、そんな自分がカワイイと思えた日だった。