心肺停止で倒れた夫のよみがえり日記 12日目
2018年8月5日(日)
1週間前を思う
けんちゃんの意識がはっきりと戻って初めての週末。
倒れる前とほぼ何も変わらないけんちゃんがいるのが嬉しくて、嬉しくて、結局病院には昼過ぎから夕食後までずっといた。
食事がはじまって3日目、便も出た と嬉しそうに話してくれた。
まだ自分で動ける範囲はベッドの上に制限されているから、トイレは看護師さんの助けが必要だけど、それでも、食べること、トイレに行けることが自力でできるようになっただけでも大きい。
先週は、人工呼吸器が外され、鎮静剤の投与が終わったため、目を覚ましてくれたけど、まだぼんやりとした状態で会話もままならなかった。
先週を思えば、天と地ほどの違いだ。
倒れた自覚がないので、倒れる前の自分でいてくれるから心配になるくらい。
脳の障害もはっきりとしたものは見られない。
英語ぐらいできなくなってるかと思ったけど、それも全くない。
突然英語で返事をするから、「ちゃんと日本語で答えてよ!」と怒れるぐらいだ。
唯一の懸念は、左腕の内出血に伴う痛みと痺れ、指が動きにくく、感覚もあまりないことだ。
先週の金曜日、整形外科の先生に回診してもらった結果、明日からリハビリがはじまることになった。
一歩ずつ、前に進んでる感がある。
心臓の治療方針は全く決まってないけれど、未来を見られる歓びがある。
そう思うと、けんちゃんと一緒に過ごす時間がただただ幸せだ。
いつでも顔を見て話せる安心感
一般病棟に移って何がよくなったって、個室であることと、通信ができることだ。
病院というと相部屋で、通信は禁止というイメージがあるけど、入院している病院は全個室だし、個室内の通信は自由。通話もできる。
だから、一般病棟に移って一番最初に持っていったものは、プライベート用と仕事用のiPhoneだった。
パソコンも持ち込んでいるけど、左手が不自由なため、キーボードは右手だけでしか入力できない。
iPhoneなら片手でもフリック入力できるから、やり取りはもっぱらiPhoneから。
今日はさらに、zoomでも繋げるようテストしてきた。
これでいつでも顔を見て話ができる。
些細なことだけど、これが安心感に繋がる。
けんちゃんも、毎日来なくてもいいよ って行ってくれたし、明日は病院に行かないことにした。
明日は何しようかな。
そんなことも考えられる余裕もできたんだなぁ。