ニッコウキスゲがあたりを埋め尽くし、斜面が黄色に染まる車山高原に25年ぶりに行ってきました。

ニッコウキスゲって?

正式名称は「ゼンテイカ」と言いますが、「ニッコウキスゲ」の方がよく聞く名前だと思います。

キスゲ科の多年草で、ユリのような形をした黄色い花が咲きます。

1日花なので、朝花開き、夕方にはしおれてしまいます。
ひとつの茎にいくつかの花芽がつき、それが次々と開花していきます。

今回旅した長野県・車山 霧ヶ峰の他、栃木県・霧降高原や、群馬県・尾瀬、福島県・雄国沼 等が有名ですね。

車山のニッコウキスゲ今昔

25年前に行った時は山の斜面という斜面にニッコウキスゲが咲き、山が黄色かったのが印象に残っていました。

今年は花芽の数も多く、当たり年っぽいというので、出かけてみたのです。

ところが、あれ? 昔より花が少ない。。

柵がある。。

むむむ。

調べてみるとここ10数年ほど、シカの食害にあい、一時は壊滅状態だったとか。

写真の左側には柵がないため、ほとんど咲いていませんでした。

25年前は、あたり一面ニッコウキスゲで埋め尽くされていたのに。。

シカが高山植物を食べてしまう食害はあちこちの山では有名な話で、ここでもか、と。。

地元の方の努力により、電気柵を設ける等して、なんとかここまで復活したのだそうです。

だから、この電気柵を境に、花が咲いてるところがハッキリと区画わけされてしまっていました。

景観的には残念だけど仕方ない。

電気柵には常時電流が流れているので、ビリッときます。

はい。
触ってしまいました(笑)

短い夏に輝くいのちたち

25年とは、花の咲く面積は減ってしまいましたが、それでも斜面が黄色に染まるさまは遠くから見れば見るほど凄い。

1日しか咲いていない花で、山が2週間ほど黄色に染まる。

どれだけたくさんの花がいのちを咲かせているんだろう。

壮観としか言いようがない。

そしてたくさんの花のいのちと一緒に、別のいのちも活動してます。

虫達が懸命に花粉を集めてました。

この虫達のおかげでニッコウキスゲもまた、いのちを繋いでいます。

その虫達を求めて鳥もやってきます。

このホオアカはお花畑のアイドルでした。

手の届きそうなお立ち台の上でずーっとさえずっていて、いつも周りは人だかりでした。

短い高原の夏で、いのちの花を全力で咲かせる生き物たち。

その営みを見ているだけでも、自分がそこにある自然の一部になっているんだな と感じます。

25年経ってもこの光景は変わらない。

そして、25年経って再訪してみて、人の世界の感覚と、自然界の時間の感覚て、全然尺度が違うなぁ と改めて感じました。

人にとって25年というと長く感じるけれど、自然界にとっては大した時間ではないのですよね。

きっと瞬きのような時間でしかない。

シカが増えて花が減ってしまうこともまた、大いなる時の流れの中では、そんなこともあったよね〜 的な時間でしかないんでしょうね。

ここに来るといつも自然界の悠久さを感じずにはいられません。

それぐらい開放感のある場所です。

25年前は、結婚式の招待状に載せる写真を撮りに来ていたんです。
25年経って、また二人で来れてよかった。
25年後もまた、二人であたり一面に咲く、圧倒的なニッコウキスゲのお花畑を見にこよう。

車山高原のニッコウキスゲ情報

花期

7月上旬〜中旬
見頃の詳細は毎年、下記公式サイトで確認できます。


みどころ

車山高原(山頂へリフトあり)
富士見の北側斜面
車山肩周辺
霧ヶ峰周辺

いずれも駐車場アリ(無料・有料とも)
ただし、最盛期には早朝から満車。(写真撮影する人が多い)

富士見

名前のとおり、富士山が真正面に見えます。
富士山だけでなく、八ヶ岳・南アルプス・中央アルプス・北アルプスといった日本の名峰たちが創る雄大な景色と一緒にニッコウキスゲを見るならココ。

車山肩

辺り一面日ニッコウキスゲを満喫したいならココ。
八島湿原や車山湿原、蝶々深山、美ヶ原、北アルプスを一望できます。
ゆっくり散策したいならココを拠点に。

気候

車山(標高 1,925m)から標高1,500m程度の高原地形のため、真夏でも風は涼やかです。
樹木など、太陽を遮るものがないため、日焼け対策は抜かりなく。
陽射しがない時は肌寒いこともあります。長袖の羽織り物があるといいかも。

旅した日

2017.7.21

この記事を書いた人

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みうら 雪絵

Nature Therapist / Healing Practitioner / Outdoor Activist / World Traveler / Nature Photographer

人間は地球に生きる多様な生物の一種であり、自然界(生態系)における”いのちの循環”の一部です。自然界との繋がりから離れて生きてゆくことはできない存在です。
自然界と繋がって生きることは、生きる力・生命の力の根源と繋がることだと思っています。

自然界(生態系)の一員としてこの地球に生きている意味を考え、自然の理を感じながら生きるとはどういうことなのか。
今までに学んだ様々なヒーリング・セラピー・カウンセリングスキルを駆使しながら、体(ボディ)・心(マインド)・魂(ソウル)・霊(スピリット)の関係性を探求しています。

このブログには、わたしのライフスタイルを通して、わたし自身が”自然に生きて”いけるようになってゆくプロセスを綴っています。
体験したことを感じたままを表現している「人生という名の創造物」の記録でもあります。

白馬三山を映す八方池

ネイチャーセラピー

五感を使って自然と一体となるだけで、人は日ごろのストレスから解放されます。

Outdoor Activist歴30年以上の経験で培ったフィールド知識を活かして、安心して楽しく自然と触れ合うサポートをしています。

日本シェアリングネイチャー協会 公認ネイチャーゲームリーダーとして、ネイチャーゲームを取り入れた自然体験もご提供可能です。