アドラーも人の悩みのほとんどは人間関係だと言っていますよね。
人と人との関係性・人間関係の悩みは尽きませんね。
わたしも人の悩みの多くは関係性の中にあると感じています。
人と人との関係性は目に見えません。
目には見えないけれど、この人と人の間、自分と相手との間には何かしらの反応が存在しています。
この反応が人間関係のこじらせのポイントになっていることはとても多いのです。
だから、関係性を見ていく時、この「反応」を見ていくと、紐解けることが多いです。
この反応は、一定のものではなく、その時々によって違うものですが、じっくり自分を見ていると、この反応にパターンがあることに気づきます。
このパターンの根源を見ることで、相手との間に生じる反応が自然となくなってゆくんですよね。
例えば、こんなケース。
いつもは全然そんな間柄ではないんだけれど、相手が突然不機嫌になった時、自分の中で何が起きますか?
どちらかと言うと、いつも親しい相手が、突然不機嫌になったら、あなたの中で何が起きますか?
わたしの場合は、
『ん? わたしなんかやった?』
になっちゃうんです。
相手が「何で」不機嫌なのか、事実がわからないのに、このスイッチが入る。
もしかしたら、わたしのことではなく、別の人との間で不機嫌なことがあったのかもしれないし、何かを思い出しただけなのかもしれない。
そもそも不機嫌なのかどうかもわからないのに、微妙な空気の変化を読み取ってしまう。
事実がわからないのに、『わたしのせい?』と矢印が「わたし」に向いてる気がするんです。
これ、わたし自身の反応パターンなんですね。
で、次の瞬間から、相手にわたしが何をやったのか知りたくて、言い訳したくて、饒舌になるんです。
いつもはどちらかというと軽くスルーしてるぐらいの相手なのに(笑)
いつもの自分とは違う自分が出てきたところで気づくわけです。
あー、反応しとるわ(名古屋弁) って。
こんな「反応」は他にもいくらでもあります。
どんなに信頼しあって、親密な中でも起きます。
どんなに愛し合っている彼との間でも起きます。
起きていいんです!
感情がある人間なんだもの。
ポイントは反応した後。
この反応の原因の多くは、自分が育った家族や親子関係の中にあることが多いです。
親が不機嫌だと、子供は不安になりますからねぇ。
どんなに微細な空気の変化であっても、子供はキャッチできちゃいます。
したくなくても、できちゃうんです。
だから、相手に反応することは「悪」ではなく、仕方がないんです。
仕方がないその反応をした、その後が大事。
反応をしてる時って、自分が「子供」になってることに気づく。
「子供」のまま、相手に接していませんか?
「子供」のまま、行動していませんか?
「子供」のまま、相手に感情をぶつけていませんか?
この時、「子供」の自分にはっ!と気づいて、「大人」の自分に切り替わりができれば、その時点から相手への接し方が変わりますね。
そうすれば相手との「関係性」はこじれずに済みます。
例え、相手が不機嫌であったとしても、「大人」の自分で対応すれば複雑にこじれたりしないんです。
「大人」の自分は、不機嫌な相手にどう接しよう?
そう考えが及ぶだけでも、相手との関係性の間にスペースができ、こじれにくくなります。
ところが、いつまでも「子供」のままでいたり、気づけても「大人」になれない場合は、自分の知らないところで反応が止まってないんですね。
自分の知らないところとは、無意識領域(潜在意識)です。
無意識なので、意識化されていない。
自分で認知できてないんです。
そこで、自分が理解できない反応が続いている。
これが反応の根源を見るということです。
この根源にあるもの
それを自分でわかること
そこに何があったのか、自分で、自分をわかってあげること。
これが自分の中の「子供の意識」をわかってあげることになります。
人間てね、うまくできていて、わかってないことをわからせるために繰り返し何回も同じことが起きるようにできてるんです。
「子供」の自分を見つけたり、「子供の意識」であった自分がわかったとしても、そこで自分を責めない。
ダメにしない。
バツを打たない。
否定しない。
小さい「子供の意識」は、ただわかって欲しいだけなんです。
わかってもらえるまで、何度も何度も「反応」という形で見せてくれるんです。
だから、自分が「子供」だったことに気づいたら、自分が「子供の意識」で相手に接していたことがわかったら、『あぁ、そうだったんだね。』と、ただわかってあげるだけ。
わかってあげれば、その想いは自然と流れてゆきます。
別のとらえ方をすれば、「反応」がわかる、気づくということは、もうその「反応」を終わらせていいよ っていう合図なんですね。
無意識領域から浮上してきて、終わらせてもいいよ〜っていう合図が「反応」として見えてるだけなんです。
自分の中の「子供の意識」を終わらすことができれば、自然と「大人の意識」で相手と接することができます。
「大人の意識」でいれば、相手との関係性をこじらすことは確実に減ります。
こちらの「反応」がなくなれば、相手への接し方が変わり、相手もその接し方を見て接してくるので、関係性は変わります。
この「大人の意識」を育てたいですよね。
この「大人の意識」が育てば、この世界は平和になると思いませんか?
(ちょっと飛躍しすぎ?(笑))
少なくとも、「子供」的な反応を終わらせ、「大人」である自分を育て続けてゆけば、周りへの接し方が変わります。
そうすれば、自分の周りは平和になってゆくと思います。
それを世界に拡大すればいいだけですもん。
(簡単に言うな!(笑))
でもわたし自身は至って大真面目でそう思っています。
そんな心持ちで、心理カウンセラーをやっています。
ただ、クライアントさんに向き合うには、まず自分からです。
自分と向き合えたところまでしか、クライアントさんにはできないのでね。
だから、わたし自身もとことんまで自分に向き合い続けます。
それがひいては、世界につながるからね。
自分の中の「大人の意識」を育て、相手との「関係性」を自然と変えてゆく。
この言葉が響いた方と、ご縁がつながりますように。