心肺停止で倒れた夫のよみがえり日記 16日目
2018年8月9日(木)
魂の片割れ
今日は病院へは行かない日だったけれど、いろいろと動きがあった。
2回目のお休みで、心ゆくまでベッドの上でゴロゴロ過ごす。
いつも、いつでも隣にいてくれる人がいない寂しさがつのる。
倒れてから16日。
昼間いないのは平気なんだけど、夜はちょっぴり寂しい。
朝起きると手が届くところにいる人がいない。
感情というよりも、空虚な感覚の方で寂しいと思う。
もちろん病院にいることはわかっているんだけどね。
どこか、何かが欠けているような寂しさがある。
例えば、魂の片割れがなくなってしまったような。
この感覚を深めてみたくなって、そのまま内観してみた。
内観・瞑想の後、引いたOSHOカードは「SORROW」
師匠・ブッダの死を嘆き悲しむ阿南の姿。
引いた感じは嫌な感じはなく、とても穏やかな心持ちだった。
けんちゃんを失ってしまうかもしれないという、まさに嘆き悲しむ体験を通して、わたしは自分の中にある無限の愛に気づくことができた。
そう。まるで宇宙のような。
とても穏やかな幸せの中に、今はある。
とても満たされた世界にわたしはいる。
毎朝の彼とのメッセージのやりとりが至福の時間。
このささやかな幸せをこの上ない至福の時と感じられるようになれたことが、なによりも幸せなのかもしれない。
一通のメッセージ
ちょうど瞑想が終わった頃、友人のブッキー(穴吹英雄さん)からメッセージが入ってきた。
治療費のための募金を募りたいけど、どうかな? という申し出だった。
なんて有難い!!
治療費の捻出には頭を捻っていたので、お気持ちでも助けてもらえば嬉しいことはない。
躊躇なく、お願いすることにした。
しかも入金窓口として取りまとめもしてくれるという。
私宛の口座でもいいかなとも思ったんだけど、ひとつひとつ入金確認をするのは、今は正直言って無理だと思った。
けんちゃんのことで手一杯でさすがに余裕はない。
なので、全部お任せすることにした。
こういう時にさらりとメッセージをくれて、「じゃあ、やりますね!」とすぐにFacebookに投稿してくれた。
迅速に動いてくれたブッキーの頼もしかったこと!
感謝は言葉じゃ言い尽くせないぐらい。
泣きそうでした。
すぐにけんちゃんにもメッセージしたら、彼も涙したそう。
「見ず知らずの俺のために?」
「なんてありがたいんだろう…」
このご恩を返すためにも、元気にならなきゃね。
人の温かさ、優しさ、心遣い…
目に見えないものもたくさんたくさん受け取っています。
けんちゃんの心臓こそ健康な状態ではないけれど、わたしたちはとても幸せです。