2020年2月21日〜23日の3日間、神奈川県・湯河原リトリート「ご縁の杜」で開催された伊藤マナさんの女性限定ワークショップ「Divine Feminine ~内なる女神にめざめる~」にサポートスタッフとして参加してきました。

その概要をお伝えします。

伊藤マナさんてどんな人?

マナさんて、とても一言で言い表せる人じゃないんですよ!(笑)

肩書き、経歴を見ると、どんだけいろんなことやってきたんだこの人!と思うくらい多彩なんです。

その中で、マナさんの主な活動は何かというと、心理学・コーチング・ヒーリング・スピリチュアルを融合した個人セッションや学ばれてきた各講座の講師のほか、クリスタルボウルの奏者でしょう。
わたしも関わっている岡部明美さん(明美ちゃん)のLPL養成講座で認定セラピストとしても活躍されています。

マナさんらしさが際立っていると思うのは、高野山で5年間密教の修行を満願し、伝法灌頂を受け阿闍梨となられたこと、また、天河神社で五十鈴のご神事に8年間従事され、神仏両道に精通されていることです。

その他、ボディセラピストでもあるし、アロマセラピストでもあり、グラフィックデザイナーやダイビングインストラクター、海外生活といった経歴を持っているマナさんの知識や体験は話を聞く度に驚くほど膨大です。

このワークショップは、今までマナさんが20年以上学んだり体験されてきたことが凝縮され、熟成されて、形となった感じがしています。

伊藤マナさんのイベント・セミナー

どんなワークショップ?

ワークショップといってもいろいろありますが、「Divine Feminine ~内なる女神にめざめる~」はムーブメントワーク中心でした。

ムーブメント・ワークショップというと、運動系のワークショップが検索でヒットしますが、それらとは少し違います。

また、音楽に合わせて体を動かすわけですが、ダンスや踊りとは異なります。

音楽を耳で聞きながら、意識は自分の内側に深く深く向け、体の声を聴き、体が動きたいように動き、体に導かれるまま身体表現していきます。

ダンスのように決まった形があるわけでもないし、音にのる必要もありません。
動きたくないなら、「動きたくない」を表現すればいいのです。

わたしたちは普段、感じたことを言葉にして「話す」ことで表現しますが、ムーブメントワークでは、感じたままを「話す」ことではなく、「体を動かす」ことで表現します。
非言語の表現なのです。

子供の頃、音楽が聞こえてきたら、体が勝手に動き出し、知らぬ間に踊ってたという経験はありませんか?

あれです。

聞こえてくる音楽に意識を集中させ、体がどう動きたいかをただ感じて、それをそのまま動きで表現するだけ。
いたってシンプルなんです。

体が動きたいように自由に動いていると、実は体(ボディ)にも表現したいことがあるんだとわかってきます。

自分の内側からふつふつと湧いてくるものを、ただただ体を動かして表現する。

アクティブな瞑想みたいなものですね。

この時には、「こんな動きをしていいのだろうか」「こんな動きをしたら変じゃないだろうか」「他人から見ておかしくないか」といった頭の中のおしゃべりは一旦横においておきます。
そして、そういう声が自分の中にあるのだということに気づいておきます。

どうしても他人が気になるって方は、壁に向かってやったり、他人が気にならない部屋の隅に移動しても大丈夫。

自分が安心して、自分の内側に集中できる場を確保して、ただただ自分の内側に意識を向け続け、ワークに集中する。

そうしていると、顕在意識の状態ではわかっていなかったことが、自然とわかるようになっていきいます。

これには理由があります。

感情は筋肉に宿る

これはフロイトの弟子・ライヒの言葉です。
ライヒは感情と筋肉の関係を説いた精神科医でした。

わかりやすい例を出しましょう。

泣くのを我慢したことはありませんか?

本当ならば、その時感じた感情(怒ってる、悲しい、寂しいなど)は、体を通して表現されるはずでした。

目から涙を流す、口から言葉を発する、さらには喉、胸、みぞおち、お腹など全身を使って表現されるはずでした。

赤ちゃんが泣くのを想像してみてくださいね。
赤ちゃんは全身で泣きます。
ああやって言葉にならない感情を表現していたんです。
わたしたち全員。

ところが泣くことを我慢するとどうなるか。

息を止め、口をむすび、のどを締めつけ、みぞおちやお腹を固くし、身体表現を意志の力で止めてしまいます。

この時、表現されるはずだった感情は固くした筋肉に閉じこめられてしまうのです。

わからない人は自分の体で試してみてくださいね。

実はこういうことをわたしたちは成長の過程で何回も何十回も何百回も…繰り返しやってきてるんです。

泣いたら怒られる!
泣いたら寂しい顔をされる
泣いたら孤立する…
だから我慢する

そうするといつの間にか固くなった筋肉は慢性化していき、あたりまえになっていきます。

ライヒはこれを「筋肉の鎧化」と表現しました。

ムーブメントワークで、体が表現したいように動いていると、筋肉に溜め込まれていた感情が吹き出してくることがあります。

実はこれを狙ってムーブメントワークをするわけです。

その感情は幼い頃、表現することを止めてしまった感情かもしれません。

もしくは、自分個人だけのものではない感情のこともあります。

両親や祖父母に言われてきた言葉や、その家に伝わっている常識やあたりまえとされてきたこと、また、地域の慣習、日本という国の文化・伝統、もっと広く言えば人類史の中で引き継がれてきた「あたりまえな感覚」や「暗黙の了解」によって抑圧されてきた感情や感覚だったりすることもあります。

DNAに刻まれた、「あたりまえ」とされてきたことによる女性としての痛みや傷。
魂が記憶している過去性における女性として恥ずべき苦痛。
長い間蓄積されてきた苦しみ、悲しみ、恥、恐れといったネガティブな感情を閉じこめて、まるで自分が女性であることを恥じるかのような生き方。

そういったものが「わたし」という一個人の問題としてフラクタルに見えているに過ぎないケースもあるのです。

それらの感覚・感情は実は表現されることを待ったいたものです。
だって筋肉の中に閉じこめられてたわけですから。

本当の感情はちゃんと感じ切ると数分で流れていきます。

ワークによって出てきた感覚や感情はしっかりと感じてあげることによって流れていき、終わってゆきます。
感情を解き放つと表現することもありますね。

そして解き放たれた後、癒されてゆくのです。

それは「わたし」という存在だけでなく、そこまで引き継がれてきたものもです。
「わたし」が癒されることで、同じ感覚感情を抱いてきた過去の人たちの分まで癒されるのです。

とっても不思議ですが、そういうことが起こるんです。

ワーク中心ですが、起こったことが理解ができるようにレクチャーの時間もあります。

クリスタルボウル奏者でもあるマナさんの演奏を聴きながら、感情解放を起こした体を休め癒す時間もあります。

1日の終わりには、ご縁の杜の美味しいビーガン料理と温泉で、動かした体を癒してゆっくり休むこともできます。

いままでいろんなワークショップに参加してきましたが、思っていた以上にアクティブな3日間でした。

なぜ女性限定なの?

マナさんの言葉によれば、「令和」という時代になってからの流れが大きいようです。

個人セッションや講師依頼を通じて、女性性と男性性の統合、ひとりひとりの中にある両性を認めてゆく時期にきたと感じられたそう。

特に、女性性に関わる内容が多く、これにはまず女性自身が自分が女性であることを認めることからはじめなければ!と強く感じ、そのことをわたしに話してくださいました。

わたしたちは結構、無意識に女性性を否定して生きています。

たとえば、こんなのも一例です。
・スカートが苦手
・これまでショートカットにしかしたことがない
・女性だけど女性が苦手
・私、男(オッサン)だから・・が口癖
・自分の中のセクシャリティを認められない
・子宮や腸、バスト、心臓、気管支、喉、甲状腺のあたりにトラブルを抱えやすい

この話を聞いて、苦笑!

ほぼ当てはまる!!(泣笑)

マナさんと何回か話すうちに、こういう人ってかなりいるんじゃないかという話になり、女性だけの、女性のためのワークショップをやろう!と至りました。

女性として生まれながら、無意識に女性であることを否定している人たち。

女性であることで感じているはずのネガティブな感情をワークで解き放つ!

男性社会の中での女性の社会進出や自立を目指すのではなく、女性として感じてもいい感情を取り戻し、表現することを自分に許していく。
(誤解のないように書いておきますが、「表現する」ことと、「他人にそれを伝える」ことは別物ですよ。)

女性が女性としての自分を取り戻すワークショップをやろう。

それがマナさんとわたしの意図でした。

ちなみに、女性性とは、女性らしいとか、外見の話だけでなく「質」の話です。

女性性を表すキーワードは、受容、共感力、許し、慈悲、慈愛、癒やし、安らぎ、委ねる、つながる、無条件の愛など。

一方、男性性を表すキーワードは、決断、行動、勇気、責任、覚悟、意志など。

男性・女性に限らず、人はこのどちらの質も持っています。

これら女性性と男性性を健全に育んでいくための土壌作りとして、まずは女性が自分自身が女性であることを認め、許し、受け容れて、自分自身を輝かせていくことを大きな目的としています。

健全な女性性を基盤に健全な男性性を築く。

多様性が大きく言われるこれからの時代に必要なのは、男女ともに健全な女性性なのです。

参加してどうだったの?

スタッフ参加ではありましたが、なにより私自身が一番体験したかったワークショップだったので、ワークには全部参加しました。

おかげさまで、1日1日が気づきの連続で。

思考が強いわたしにとって、頭を使わずムーブメントワークで次から次へと出てくる体験はどれも鮮烈なものでした。

あまりにドカドカと気づきがくるので、3日間が終わった時点でわたしが口にしたのはこの一言でした。

女性として再誕生したような感覚

3日目最後のワークがあまりにも強烈過ぎて、これしか言語化できなかったのですが、時間が経つことでいつしか言葉になるでしょう。

わたし自身の体験は、あくまで個人的な体験でもあるので、別の記事に書いていこうと思います。

ここに書いたことだけでは、とてもこの3日間のワークショップを表現できるとは思っていません。

興味がある人、惹かれた人は、とにかく参加されることをお勧めします。

マナさんのことなので(笑)次回開催は決まってませんが、要望があれば企画しますので声かけてくださいね!

この記事を書いた人

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みうら 雪絵

Nature Therapist / Healing Practitioner / Outdoor Activist / World Traveler / Nature Photographer

人間は地球に生きる多様な生物の一種であり、自然界(生態系)における”いのちの循環”の一部です。自然界との繋がりから離れて生きてゆくことはできない存在です。
自然界と繋がって生きることは、生きる力・生命の力の根源と繋がることだと思っています。

自然界(生態系)の一員としてこの地球に生きている意味を考え、自然の理を感じながら生きるとはどういうことなのか。
今までに学んだ様々なヒーリング・セラピー・カウンセリングスキルを駆使しながら、体(ボディ)・心(マインド)・魂(ソウル)・霊(スピリット)の関係性を探求しています。

このブログには、わたしのライフスタイルを通して、わたし自身が”自然に生きて”いけるようになってゆくプロセスを綴っています。
体験したことを感じたままを表現している「人生という名の創造物」の記録でもあります。

白馬三山を映す八方池

ネイチャーセラピー

五感を使って自然と一体となるだけで、人は日ごろのストレスから解放されます。

Outdoor Activist歴30年以上の経験で培ったフィールド知識を活かして、安心して楽しく自然と触れ合うサポートをしています。

日本シェアリングネイチャー協会 公認ネイチャーゲームリーダーとして、ネイチャーゲームを取り入れた自然体験もご提供可能です。