大好きだった義理の父が亡くなりました。
義理とはいえ、17年同居していたので、実の両親と同じくらいの期間、ひとつ屋根の下で一緒でした。
男3兄弟の長男へ嫁ついだので、実の娘のように可愛がってもらったし、旅行もよく行きました。
とくにスキーとカメラは父も大好きで、スキーは2シーズン前(父が75歳の時)まで毎年のように家族で行ってたし、カメラは父に譲ってもらったミノルタa7000が最初の一眼レフカメラでした。
世話好きで、いつも誰かのためにせっせと動いている心優しい人で、わたしが足を骨折した時には、片道1時間かかる会社まで、2カ月近く毎日朝晩車で送り迎えをしてもらったこともありました。
どんなお願いも、いつでも快く「ええよ、ええよ」って引き受けてくれて、家族みんなが心のどこかで頼りにしている存在でした。
家の土台のように、家族を下から優しく支えているような父でした。
そんな父がいなくなって、もっとその時その時、その場その場で感謝の気持ちを心を込めて伝えてくればよかった、そうつくづく思ったんです。
「ありがとう」という言葉だけでなく、その時感じた感謝を深く味わい、身体でじっくり感じてから言葉にする。
感謝を我が身に沁みこませてから伝える。
そうしてくればよかったなぁと、今さらのように思いました。
いままでは、薄っぺらい、口先だけの言葉しか言ってなかったんじゃないかって。
これは感謝だけでなく、どんな想いも同じだと思うんです。
ポジティブな想いも、ネガティブな想いも、その時感じたどんな想いも、深く深く感じ、細胞のひとつひとつにその感情を沁み入らせるように感じ尽くす。
しみじみ
染み染み
沁み沁み
これこそ「いま」を丁寧に生きる、「いまここを生きる」っていうことなんじゃないかなぁ。ってね。
それを伝えたい時は相手に伝えればいいし、伝えたくなければ自分の心に秘めておけばいい。
そうすれば後から、ああすればよかった、こうしておけばよかったって想うことも減るんじゃないかなぁ。
その時しっかりと感じ尽くして、自分で決めたことだからね。
少なくとも、わたしはそうありたい。 と、思いました。
大好きだった亡き父への想いを込めて。