準備は、「足りない」くらいがちょうどいい!
見返しにかかれていたこの言葉を見て、「え?!そうなの??」と疑問符がいっぱい湧いてきました。
自信がないことには超慎重で、準備は万端にしたい方。
ひどいと、石橋を叩いて渡る前に叩き壊してしまうこともあるくらい。
この本はそんな考えに「喝!」を入れてくれました。
30点上等!
ビジネスの世界では、重要な案件であればあるほど、デスクでじっと考えていても埒が明かない。
(中略)
あれこれ行動して検証していったほうが、スピーディーに解決するケースが多い。
〈本文より引用〉
これには納得します。
頭の中でああでもない、こうでもないと悶々としていているより、思い立ったが吉日!で、とりあえずできることから動いていったほうが、結果として早かったなんてことはたくさん経験してきました。
動いてみて初めて見えてくることもあります。
奥田さんはさらに、「失敗前提で動く」と言います。
完成度30点のものを、動かしながらどんどん仕様を変えて、バージョンアップさせながら、80点90点へ高めていけばいい。と。
そのために最初から機能満載の複雑なものとせず、シンプルでわかりやすいものにするといいます。
この考えは何となくわかってはいても、なかなかできないところでもありました。
あえて「完璧を目指さない」
スピーディーな時代だからこそ、変化できる自由度をあえて持たせておく。
完璧じゃない「見切り発車」だからできる柔軟性ですね
「見切り発車」だからこそ
完成度30点での見切り発車ですから、あれこれ足りない点が出てくるのは当然と言えば当然です。
経験も少ないことならなおさら不足はあるでしょう。
何が足らないかさえわからないかもしれません。
しかし、奥田さんはチャンス到来だといいます。
あなたに「知恵」が不足しているということは、他の知恵を受け入れる余地がある。
あなたに「能力」が不足しているということは、他の能力を受け入れる余地があるということです。
〈本文より引用〉
さらに、
いろいろ足りないからこそ、他の人が持っているものと組み合わせることで化学反応が起きます。結果、自分が想像していた以上のものがつくれる可能性が広がるのです。
〈本文より引用〉
「○○と△△は準備しました。なんとかして××をめざしたいんです!」そう想いを伝えることで、
「○○をこうするといいよ」「あと◇◇があるとこうなるね」「△△は◆◆社が強いよ」
と、さまざまなアイデアが集まってくる
その人その人の強みが集まり、つながって化学反応が起きる。
そして、自分が想像してもいなかったものができあがってゆく。
完成度30点の見切り発車だからこその発展性。
悶々とひとりで考えていたら絶対こうはなりませんね。
失敗にこそ学びあり
見切り発車はトライアンドエラーの繰り返し。
失敗前提です。
でも、『失敗は成功のもと』です。
奥田さんも
どんな成功事例も、ちいさな失敗を積み重ねた上で成り立っています。
と書いています。
〈本文より引用〉
また、
失敗や挫折は目標を達成するまでの1つのプロセスに過ぎません
(中略)
失敗することで、「自分」を離れ、「全体」を見渡す視点を持てます。
〈本文より引用〉
失敗して、「なぜ失敗したのか」と徹底的に検証することは、成功につながる最大のリカバリになるといいます。
同じ失敗を繰り返さない。
そうすれば、たとえ失敗してもその全てが自分の経験として積み重なっていきます。
そして、その経験は自信となってゆきます。
失敗はするもの。
視点を変えれば、動いているから失敗もするのです。
失敗をおそれて動かないのはなんとも勿体ないことですね。
奥田流「見切り発車」のススメ
奥田流「見切り発車」は、一般的に言われている見切り発車とは違いがあります。
それは「夢」と「想い」があること。
その「夢」と「想い」があれば、どんな困難も乗り越えていける。
そして、そこへ向かって「一歩を踏み出す」
踏み出さなければ始まらないし、成功もありません。
奥田さんは若い方へ向けてこの本を書かれていますが、「見切り発車」は誰にでもできます。
とにかく動く!
動くから失敗もする、壁にもぶつかる
でもその時こそステップアップのチャンス!
とても大きな力で背中を押してもらえる本です。